ストーリーテラーズブログ
理想の働き方を模索し続けたメンバーが語る、ストーリーテラーズで働く魅力
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今回は、株式会社ストーリーテラーズ立ち上げメンバーの一人で、3児の母でもある山本 直子(やまもと なおこ)に、ストーリーテラーズで働く魅力についてインタビューしました。
山本は社会課題に取り組む一般社団法人の代表理事を務めるかたわら、ディレクションやライティング、バックオフィス業務を担当しています。
山本にとってストーリーテラーズで働く魅力は、「仕事にやりがいを感じながら、家族を大切にする理想の働き方を追求できること」にあるといいます。
【インタビュアー/ライター】
ストーリーライター ヤマダユミ
「意義ある仕事」は子育てと両立できそうになかった
元々山本には、「社会貢献を実感できる・社会貢献に深く関われる仕事に就きたい」という強い想いがありました。「何度も職業適性検査を受けましたが、必ず強みに『社会貢献』のワードが出てくるんですよ」と微笑む彼女。
そのきっかけは、大学時代に経験したフィリピンでのボランティアでした。フィリピンは経済的に貧しい国。山本は世界の貧困の差や、先進国が発展途上国から豊かさを搾取している不条理な現実を目の当たりにしたのでした。
「自分にも何かできることはないかと考えたとき、教育が選択肢の一つとして浮かびました。社会をどう変えていくかはさまざまな方法があるけれど、大前提として多くの人に現状の問題を知ってもらうことが重要だと思ったんです」
そこで、山本は教員免許を取得。実習に臨んだものの、決まった枠組みの中で理想を実現するには、とても時間がかかってしまうことに気づきます。
「すぐに教員になるのではなく、一旦社会に出て経験を積んでからにしよう」
そう考えた山本は、大学卒業後、多くの経営者と出会い、学びを深められるコンサル会社に入社しました。2年目に差し掛かった頃、教育系NPO法人で学校現場と地域や企業を繋ぐ、コーディネーターを募集していることを知ります。
「教科書で学ぶだけではなく、現実社会の本物の体験を教育現場に提供できる。まさに私がやりたかったことに近い仕事だと思いました」
迷わず転職を決めた彼女。しかし、組織はまだ設立間もない頃で運営体制が整っておらず、予想以上に多くの業務をこなさなければなりませんでした。
「とにかく、朝から晩までがむしゃらに働いていましたね」と山本は当時を振り返ります。
その後、第一子を出産。
「それまでずっと仕事に全力を注ぎ、無我夢中で働いていました。でも、残念ながらその先に、『子育てと両立できるイメージ』が湧かなくて…。色々と思い悩んだのですが、やむなく育休中に退職を決意しました」
「仕事への欲求」と「家族を想う気持ち」の狭間で悩む日々
その後、お世話になったクライアントへ挨拶に伺った際、大手企業の人事担当者から「子育てと両立させたいなら、うちにきたらいいじゃない!」と声を掛けられました。聞けば、社員が子どもを預けて働けるよう、会社で託児所まで構えているとのこと。
これまでの経験や強みを活かし、社内研修などを行う人事担当として、新たなキャリアをスタートさせることになりました。
「上司は子育てに理解があり、有給休暇などの福利厚生も整っている。確かにここなら子育てと仕事を両立できると思いました」
しかし、仕事を再開するやいなや、託児所に預けている子どもが頻繁に体調を崩し、その度に会社を休まざるを得なくなったと言います。
「休んでばかりでまったく会社に貢献できていないのに、お給料をいただいていいのだろうか。思うように仕事ができないまま、恵まれた環境に身を置き続けるのは、とても辛いし申し訳ない…」
そんな気持ちを抱きつつも、第二子を授かった彼女。2人の子どもが別々の保育園に通うことにより、送迎の負担が増えることも考え、会社を退職することに決めました。
その後、縁あって地元のNPO法人で働くことになった山本。これまでの経験を活かして、市民向け講座を創意工夫する過程が楽しく、仕事にやりがいを感じていました。
しかし組織の人手が足りておらず、仕事は絶対に休むことができない状況。
子どもが体調を崩しても、子どもが保育園に行きたくないと泣きじゃくっても、無理やり預けて出社しなければならない。
仕事と育児のやりくりに奔走した彼女でしたが、第三子の産休と同時に、新型コロナウイルスが世界中に蔓延。「新たな生活様式が求められるようになった今、どんな形で仕事復帰するのがベストなのか」と考え続けたという山本。
「期待されたパフォーマンスを発揮できていないのに、『それは仕方がない』と割り切って働くことは自分にはできない。かといって、仕事を優先すれば、家庭のバランスが崩れてしまう。1人目のときの復職は、『家族を優先できたが、仕事で貢献できなかった』。2人目のときの復職は、『仕事で一定の成果を出せたが、家庭のバランスが崩れていた』これまで模索し続けてきたけれど、どれもうまくいかなかった。私は一体どうすればいいんだと、当時はかなり悩んでいました」
ストーリーテラーズで求めていた働き方に出会う
そんなある日、山本が「理想とする働き方にチャレンジする」きっかけを与える出来事が訪れます。
それは、知人から送られてきた、「ストーリーテラーズという会社が、立ち上げメンバーを募集している」というメッセージでした。
聞けば、完全フルリモートでの参画が可能とのこと。しかも創業者の高野美菜子(こうの みなこ)は、彼女が新卒で入社した会社の同期でした。
「すごい偶然というか…こんなことがあるのか!と思いました。メンバー同士が在宅ワークでスタートアップを実現するという構想は、『家族を大切にしたい』という私の想いにぴったりと重なりましたし、何より、ライティングの力で、『伝えたいことを、伝えたい人に文章で響かせる』という志にも共感しました」
運命的なものを感じた山本は、勉強の一環として参画することにしました。
現在は、代表の高野を含むコアメンバー全員に幼い子どもがおり、みな子どもの世話をしながら働いています。子どもを側で見守りながら、社内外のミーティングに出席したり、記事を執筆したりする。
一風変わったワークスタイルが、ストーリーテラーズでは当たり前のように浸透しているため、山本も2歳の娘さんの側で、安心して仕事に取り組むことができています。
「仕事・育児・家事の時間をやりくりするのは、正直大変な面もあります。でも、家族に必要以上の負担をかけず、すべて自分のペースで進められることがうれしいんです」と彼女は笑顔を見せました。
前例のない取り組みに、ストーリーライティングの力で光を当てる
今後の山本の目標は、「世の中の仕組みを変えようとしている人に、文章の力で光を当てる」こと。
「ストーリーテラーズがサポートさせていただいている企業は、社会課題を解決する事業を行うクライアントも多いです。でも、前例のない取り組みは良さが伝わりづらいもの。だからこそ、『なぜ今この事業が必要なのか』『どのような想いで取り組んでいるのか』など、事業の背景にあるストーリーを語ることで、多くの方に共感してもらうことができます。私はストーリーの力も使って、社会貢献に寄与していきます!」
「仕事の意義」と「家族を大切にできる働き方」を追求し続ける山本が、ようやく見つけた理想に近いワークスタイル。これからも模索は続くかもしれませんが、彼女であれば、自分らしい両立の形をきっと見つけていける。
穏やかな彼女の中に垣間見える熱い想いから、そう確信できるインタビューでした。
愛する家族を一番に大切にしながら、しっかりと仕事で社会貢献を果たす。ストーリーテラーズのワークスタイルが世の中全体に浸透する頃には、きっと母親と家族の笑顔が溢れる世界になっているに違いありません。