ストーリーテラーズブログ
なぜ高野はストーリーテラーズの事業をするのか- 応援すると応援される、ストーリーが紡ぎ出す世界。
株式会社ストーリーテラーズ(以下、ストーリーテラーズ)のCSO(チーフ・ストーリー・オフィサー)ふーみんです。前回の記事ではストーリーテラーズは誰のための、何のサービスをしている会社なのかについてご紹介しました。
今回は、ストーリーテラーズ代表の高野が、なぜストーリーテラーズを起業し、事業をするのかについて、そこに至る経験と想いを辿りたいと思います。
その理由はずばり、「応援すると応援される経験が根底にあるからだ」と私は感じました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【インタビュー/ライティング】
ストーリーテラーズ 向井 布弥(ふーみん)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新卒入社の会社で営業成績ビリからトップに
高野が新卒入社した会社は300人規模の企業研修プログラムを販売する人材育成コンサルティング会社でした。高野は営業配属となり、10000社を越える企業会員のうち300~500社を担当するルート営業を任されました。
しかし、上司に対して行うプレゼン試験に最後まで合格できず、見切り発車で営業に出るも空振りが続きます。
後に、当時の取引先の担当者は苦笑いしながらこう振り返ります。
「高野さんがうちに訪ねてきたとき、最初は何を言っているのか全然わからんかったわ!セミナーに来たら良さが分かりますとしか言わないから」
成績を残すことができない高野は、どうすれば成果が出せるのかと考え、その結果、営業成績トップの先輩の真似をすることにしました。
トップセールスで憧れの先輩に直接、真似をしていいかを聞き、了承を得ることに成功した高野。
まずは形から入ろうと考え、同じ手帳やペンを買い揃え、服装や話し方も徹底的に真似をしました。そこまで真似をするならと営業同行も許してもらい、同行したのですが、そこで見た先輩の営業は予想外のものでした。
先輩は売り込むどころか商材の話は一切せず、社長のギャグやゴルフの話に大きなリアクションをしつつ傾聴し、場を盛り上げていました。
しばらく様子を見ていると、相手の心が次第に解けていくのを感じ取ることができたと言います。
商談の終盤、「実は社員がやめていくので困っとるんや」と社長自ら悩みを打ち明け始めたのです。そこで社員研修を提案することで、契約が成立する様子を目の当たりにしました。
それも相手に感謝されるかたちで決まるのですから、「すごい。これが理想の営業マンの姿だ」と衝撃を受けたのです。
そのような商談現場をいくつも同行し、見よう見まねで対話をすることで、高野は営業として独り立ちし、ついには営業成績2位にのぼり詰めました。
もっと周りから応援されないかんわ
営業成績2位になった高野。
その時には慢心し、天狗状態になっていたと言います。先輩からのアドバイスも時にうるさく感じられ、素直さを欠いていたのです。
ただ、どうしても1位になることができませんでした。その壁を越えるきっかけは別の先輩からのある助言。
「君は、もっと周りから応援されないかんわ」という言葉でした。
「そうか…私が1位になれないのは、周りから応援されていないからなのか。トップセールスの先輩と、自分の決定的な違いは、そこにあったんだ…!」
と気づいた高野は、どうすれば応援される人になるのかを考え、行動するようになりました。
全体会議の時には「先輩が〇〇をしてくださったおかげで契約が取れました」と感謝の意を添え報告をし、頼まれごとはすぐに応対するなど、感謝と誠意を言葉と行動で徹底的に示しました。
お客様に対しても、上司・先輩・同僚・後輩に対しても、どうしたら役に立ち、喜んでもらえるかを思考の真ん中に置き、夢中になって仕事をしていたら、お客様が相談を持ちかけてくれるようになりました。
そして、高野がトップになる大きな転機が訪れました。
ある取引先の社長から「毎月、経営者のための勉強会を開催したいから、参加者の呼びかけを手伝ってほしい」と相談を受けたのです。
高野は「毎月経営者を大勢連れて参加しますね」と約束し、約束通り大勢の経営者を連れて、勉強会に参加するようになりました。
勉強会の中で人材育成の話題が出ると、自然と高野の会社の研修プログラムのことを主催者が参加者に紹介し、勧めてくれるようになりました。
高野は営業先リストの会社の社長を勉強会に連れて行くだけで、どんどん契約が決まり、ついに営業成績1位を取るに至ったのです。
応援すると応援される
この時に高野は人を動かすことができるのは「口と心と行いの三拍子揃った誠意ある行動」なのだと確信しました。
目の前の上司、先輩、同僚、部下、そして大切なお客様に「喜んでいただきたい」「役に立ちたい」そう思い行動した先に、お客様は「高野さんなら力になってくれる」という期待を抱き、相談に来てくださったのだと。
その後高野は退職し、30歳で結婚。3人の子宝に恵まれます。子育てをしながら書き続けたポルシェのファン目線のブログがきっかけで、ストーリーテラーズを立ち上げました。
営業の経験は、今のストーリーテラーズにも息づいています。
思えばあのときに、ストーリーテラーズの胎児が高野の中に宿っていたのかもしれません。
「応援し、応援される自分になる」ことが今では、「応援し、応援される会社を創る」ところに発展し、ひいてはそういった世の中を創るというビジョンを持って会社を経営しているのですから。
高野の挑戦は続きます。